慣れ

ラグランジュ・ポイント

2024年05月03日 07:00


昔は面白い映画が多かった。

決して最近の映画が面白くないわけではないが、何となくワクワクしないし心に響かない。

ビデオデッキすら普及していなかった頃は、映画を観るとしたら映画館に行くか、テレビで放送されるのを待つくらいしか選択肢がなかったので、映画館に行くという行動そのものにワクワクしたものだ。

今やサブスクの普及により家にいながらにして様々な映画が観られる。

たまにしか映画を観られないという希少価値が薄れた結果、映画に対しワクワクしなくなったのかもしれない。

ゲームでも同様のことが言える。

電子ゲームなんて無かった時代を知っている世代にとっては、インベーダーゲームの登場は衝撃的だったし、ゲームウォッチなどの単純なゲームですら驚嘆し、興奮出来た。

今やCGやネット環境も進化し、ゲームの可能性も無限に広がっているが、凄い技術に慣れてしまい、70年代~80年代の頃のようなワクワク感や夢は味わえない。

それもこれも人間の慣れが引き起こす心境の変化。

その点に関して言えば、慣れとは虚しいものだ。



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